誰でも外国語を学んですぐの実践では、すぐに必要な単語や表現が出てこないということがあると思います。私もイタリア語を初めて実践で使った時に、話したいことはあるのにうまく言えない、言いたいことはあるのに言葉が出てこなくて話の腰が折れるということがたくさんありました。会話において大事なのは、流れを妨げないことです。
さて、会話には少なくとも二つの流れがあります。
「相手から自分」と「自分から相手」です。
このどちらも大切ですが、今回は「相手から自分」の方のテクニックについて語りたいと思います。つまり、聞き手として、話している相手にどう返事をするか、ということです。
皆さんも相手と話している時に相手がしょっちゅう黙っていると、「聞いているのかな」と不安になりますよね。イタリア人もそうです。なんでもいいからとりあえず反応しなければなりません。もちろん、"Sì(スィ)(はい)"、"No(ノ)(いいえ)"も大切ですが、それだけでは物足りません。なにか他の表現を足して、なんとかそれ相応の会話が成立しているように見せたいものです。
それはわかっていても、その合図をどうやって出したらいいのか、つまりどう表現するのかわからないことってあると思います。そこで、ここでは私がよく使っていた(使う)表現を紹介したいと思います*1。
話を聞いているよ、という合図に使える超簡単フレーズ集
・「まじで?」「本当に?」
"Davvero?(ダッベーロ)"
"Veramente?(ベラメンテ)"
よくわからないけど相手がびっくりするようなことをいったな、と感じたら、取り合えず、この二つを言っておけば大丈夫です。おすすめは言いやすさと時間が僅かばかりたくさん稼げる"ベラメンテ"です。必要に応じて"ダッベーロ? ベラメンテ?"と二つとも駆使して時間を稼ぎましょう。"ダッベーロ?(いまなんつった?わからん。) ベラメンテ?(とりあえず驚いて、テンションでごまかそう)"のスタンスでいけば問題ありません。
・「まじか!」「すごいね!」
"Mamma mia!(マンマミーア)"
"Cavolo!(カーボロ)"
「マンマミーア」はきっと皆さんもご存知だと思います。驚いた時に使う表現で、「まじか」くらいの意味です。"カーボロ"も似たような意味です。元々は「キャベツ」という意味ですが、驚いた時にも使います。「oh, カーボロ!」は「oh, キャベツ」です。キャベツを見つけて驚いた時にうまく使って笑いをとってくださいHAHAHA
・「わかるよ」
"Ti capisco(ティ カピスコ)"
"Immagino(インマージノ)"
相手が何か共感をもとめるようなことを言ってきたら、こちらがおすすめです。"ティ カピスコ" は直訳で「あなたを理解しているよ」という意味ですからそのままですし、使いやすいですね。"インマージノ"も「想像に難くないわ」くらいの意味なのでよく使います。ちょっとシリアス風な顔つきで"Immagino...sì, immagino davvero(インマージノ、スィ、インマージノ ダッベーロ)(わかる、うん超わかるよ)"とか言っておけば相手も安心です。大事なのはわかってなくてもとりあえずわかった顔をして次の話題につなげることです。
・「おいおいまじでいってんのかよ」「いやいやそうは言っても!」
"Ehhhhhhhhhhh(エェエエエエエエエ)"
"Behhhhhhhhhh(ベェエエエエエエエ)"
相手に対して、わかる、わかるけどちょっと私はそれには首肯しかねるわという時に使います。日本語の上昇調の「えー↑」とか、悩んでいる時の「んー。。。」なんかが対応するのかもしれません。イタリア語では、はじめは強くだんだん弱く言ってください*2。
大事なのは思いっきりいうことです。相手をちょっと小馬鹿にする顔なんかもつければもう完璧です。これを少し挟むことで、イエスマンではないことを表明しましょう。全然会話についていけていない時ほど、聞き手側の返事のバランスは大事です。「うん、わかる、マジわかる、想像できるよ、うんうん、いやでもそれは。。」くらいのちょっとした反論が大事です。
どうですか、少しは役に立ちそうですか?
なので、ここまでの話をまとめると、皆さんは相手のイタリア語がよくわからない時は、絶妙な表情をしながらこう言うわけです。
「スィ、スィ、インマージノ、スィ、ティカピスコ、ダッベーロ?ベラメンテ?ベエエエエエエエエエエエ、エェエエエエエエエエ、まんまミーーアア、カーボロカーボロ、ダッベーロ?スィ スィ まんまみーーあああああああいjoiafnkirksap0efè'」
変態ですね。
後日、こんな記事も書きました。