座学で勉強していると全然出会えないのに、実践ではよく出会うイタリア語は"culo(クーロ)(おしり)"です。
ほかにはありません、「おしり」一択です。
なぜイタリア語の教科書には「おしり」が出てこないのか。皆目見当がつきませんが、実際の会話ではよく使う言葉です。イタリア人は二言目には「おしり」です。
そこで、おしりに関する面白い表現を拾ってきたので、まとめてみました。あわよくば、「おしり」からイタリア人の本質に迫ってみましょう*1
愛すべきおしり表現たち
prendere per il culo
プレンデレ ペル イル クーロ
「おしりをとる」
→「からかう」
わからなくはないような気もしますが、まず、おしりである必要性を教えてください*2。
essere culo e camicia
エッセレ クーロ エ カミーチャ
「おしりとシャツだ」
→「とても仲がいい」
シャツを着るとその先端がおしりにあたるからですか。そうですか。でも、できればおしりである必要性を教えてください。
che culo!
ケ クーロ!
「いいおしり!」
→「ラッキー!」
「うんこ」の「うん」ですか。そうですか。私だったらね、「うん、そうだね、いいおしりだね」って返しちゃいますよ。
avere più culo che anima
アベーレ ピュ クーロ ケ アーニマ
「魂よりおしりがある」
→「超ラッキーだ」
なんでですか。ていうかさっきからおしり関係なくないですか。
leccaculo
レッカクーロ
「おしりを舐める」
→「ゴマをする」
おしりを舐められて喜ぶ人は極めて少ないと思うのですが。特殊なせih
In culo alla balena!
イン クーロ アッラ バレーナ
「クジラのおしりの中!」
→「がんばってね!」
とうとうおしりの中にはいりますか。そうですか。
ちなみに、こう言われたときは"speriamo che non caghi!(うんこしないといいなあ)"と答えます。じゃあ、まず入るなよ。ていうか一刻も早く出ろよ。
Vaffanculo!
ヴァッファンクーロ
「おしりにアレを入れてこい!」
→「くそやろう」「くそったれ」
入れたら出るかもしれませんしね。ここにきてようやくロジカルな表現に出会えました。バンザイ
ちなみに、こう言われたら"Vacci tu!(お前がいってこい)"と答えましょう。
avere la faccia come il culo*3
アベーレ ラ ファッチャ コメ イル クーロ
「おしりみたいな顔をしている」
→「厚顔無恥」
でしょうね。だって、おしりですから。恥ずかしいし、だいたい前見えませんし。非常にロジカル。
ここまでくるともはや、イタリア人はおしりの宗教にでも入っているのかというレベルです。驚愕、感嘆、なんといえばいいのかわかりません。
ということで、イタリア人の友達に聞いてみました。
なぜこんなにもおしりに関わる表現がおおいのか。
彼女の答えで真実に迫れるかもしれない。
そんな期待を胸に、答えを待ったのである。
そして以下が彼女からの返事である。
(適当な全訳)
あなたは"culo"と「おしり」をつなげて考えすぎなのよ。
別のものだと思わなきゃ。
だって大体の場合体の一部とは関係ないんだから。
もっと真理的なものなの、人生そのものなの。(以下略)
彼女の答えで真実に迫れるかもしれない。
そう考えた私がバカでした。
以上です。