重曹でパスタを茹でると、ラーメンの麺ができます。私が二度のイタリア留学で学んだのはこれだけです。
一度目の留学では日本食というものに何ら恋しさを感じず、パスタピザ、パニーノパニーノ、モッツァレラというヘビロテコンボを決めていましたが、なぜか二度目の留学では、すし納豆、味噌汁ラーメン、おーいお茶という究極の日本食恋い焦がれ野郎になっていました。
二度目の留学にて学んだこと、それはイタリア語でもイタリア文化でもなく、「重曹でパスタを茹でると、ラーメンの麺ができる」ということです。それだけです。
重曹はイタリア語でbicarbonato(ビカルボナート)といいます。留学中の食の問題というのは大変重大ですので、ホームシックをこじらせる前に、ビカルボナートをパスタのアックアにメッテレしてボッリーレしてください。個人的にはビカルボナートは初級イタリア語として扱ってもいいと思います。
だって、ビカルボナートがなかったらラーメン作れませんよ?イタリアでもラーメン食べたくないですか。あなたが食べたくなくてもルームメイトのイタリア人が、友達のイタリア人が食べたいとか言うかもしれませんよ。
私、ジャッポネーゼだからラーメン作れるよ
魔法のことばです。これでイタリア人はドッキュンコです。
ただし、ビカルボナートの量には注意してください。たくさん入れると、吹きこぼれます。そしてなんかすごくギシギシのパスタ麺ができます。ちょうどいいあんばいで使ってください。
ビカルボナートでラーメンができると知ってからというもの、私の食生活は、ビカルボナート、ラーメンラーメン、ビカルボナートでしたね。
いってもこのご時世、イタリアでもある程度の日本食はアジアンマーケットなどで手に入るので、どうしても食べたいときはそういうところで買えば良いわけですが、やはりパスタでラーメンができるなら安上がりです。イタリアにはバリッラ、ディチェッコなど極上のパスタが低価格でありますから。美味しいパスタで作るラーメンという背徳感も味わえます。これからイタリアに修行に行くラーメン職人全員にぜひおすすめしたい。
というわけで、これからイタリアに行く人、ぜひ美味しいパスタとビカルボナートでラーメンを作ってみてはいかがでしょうか。
おまけですが、私は留学中に「めんつゆ」を全く見なかったので、留学にはめんつゆ持っていくといいかもしれません。めんつゆはほんとうにオールマイティです。
ラーメンとめんつゆがあれば、イタリアで人気者になれること間違いなしです。ラーメンとめんつゆでイタリア人の胃袋にドッキュンコ!