イタリア語を勉強していると、この単語の組み合わせでこんな意味になるんかい、と思うようなおもしろ表現にであうことが多々あります。
以前、そんなおもしろ表現を、適当に6つピックアップしてまとめました。
こういう表現というのは、なんとなく日々の生活の中で溜まっていくものなんですね。で、それを逐一紹介するのも億劫だから、一挙まとめて出してしまおう、ということです。そこで今回は、身体にまつわるイタリア語のおもしろ表現を5つピックアップしました。
前回は6つ紹介したのに今回は5つだけなのは、やんごとなき大人の事情の為ですので、そのあたりは察してください。
ほら、身体にまつわる、なんていうと、ねえ。いや、6つ目もあったんですよ。ほら、その、「ち」ではじまって「ん」で終わる、あれ。
そんなの、紹介できるわけないじゃないですか。ねえ。
うん、言えるわけないですよ。
「ち」っとも思いつかなかった。ごめ「ん」。
なんて。
ささ、いきましょう!Here we go!
- 【目】死んだ魚のような目をする【occhio】
- 【足】足を肩に担ぐ【gamba】
- 【喉】喉のために食べる【gola】
- 【肩】丸い肩をしている【spalla】
- 【胃】胃の中に蝶々を感じる【stomaco】
【目】死んだ魚のような目をする【occhio】
fare l'occhio da pesce morto
ファーレ ロッキオ ダ ペッシェ モルト
「恋焦がれてうっとりと眺める」
日本語にも「死んだ魚のような目」という表現がありますが、こちらは目から生気や感情を感じられない状態を指します。
一方、イタリア語では、相手に恋焦がれてボーっと上目遣いで見つめている状態を指す表現になります。
また、別の言い回しでfare l'occhio da triglia(ファーレ ロッキオ ダ トリリア) なんて言うこともあります。こちらは直訳すると、「メバルの目をする」くらいの意味になります。
大抵のイタリア人はメバルを知らないのに。
【足】足を肩に担ぐ【gamba】
mettersi le gambe in spalla
メッテルシ レ ガンベ イン スパッラ
「一目散に逃げる」
イタリア人が一目散に逃げる時は、足を肩に担いで逃げるようです。普通に走った方が速いと思いますが。そこは大人の事情があるのでしょう。
mettersi le gambe in capo(メッテルシ レ ガンベ イン カーポ)、つまり肩ではなく頭に担ぐという表現もよく使われるようです。
絶対に普通に走った方が速いと思いますが。
【喉】喉のために食べる【gola】
mangiare per gola
マンジャーレ ペル ゴーラ
「別腹」
どれだけお腹いっぱいの時でも、デザートを目の前にすると不思議にも食べられちゃうこと、ありませんか。
そういう時、イタリア人は喉のために食べるそうです。喉で食べ、喉で消化します。ええ、決して嘘ではありません。決して。実際私はこの目でイタリア人が喉で食べている姿を目撃しました。はい。本当ですよ。「妖怪別腹喉為食し(ヨウカイベツバラノドノタメショクシ)」です。
信じるか信じないかは、あなた次第。
「あなた次第」っていう表現便利ですね。
【肩】丸い肩をしている【spalla】
essere di spalla tonda
エッセレ ディ スパッラ トンダ
「ニート」
イタリアで職に就いていない人は、例外なく肩が丸かったです。ええ、嘘ではありません。決して。信じるか信じないかは、あなた次第。
また、他の表現でessere una bocca inutile(エッセレ ウナ ボッカ イヌーティレ)というのもあります、こちらは「役立たずの口」です。まさに働かざる者食うべからずですね。
【胃】胃の中に蝶々を感じる【stomaco】
sentirsi le farfalle nello stomaco
センティルシ レ ファルファッレ ネッロ ストーマコ
「恋焦がれてご飯も食べられない」
想像すると大変な状態ですが、恋愛の際に使う甘い表現です。いわゆる「恋煩い」です。
"le farfalle"と複数形なので、胃の中でちょーちょが何匹もばっさばっさと飛んでいる情景を表現しています。ええ、もうそれは、バッサバッサと。
実際私はこの目でイタリア人の胃の中にてふてふが写りこんでいるレントゲン写真*1を見たことがあります。ええ〜!
信じるか信じないかは、あなた次第!
いかがでしたでしょうか。
特に私のお気に入りの表現は、
「信じるか信じないかは、あなた次第」です。
これ超便利な表現ですね。
それではみなさん。よきイタリア語ライフを。