ITAMINKIA

イタミンキア イタリア語を面白おかしく学びたいをモットーに、おうまさんが運営しています。

日本人がイタリア語を勉強するべき4つの理由

「イタリア語を楽しく勉強しよう」を言い訳にモットーに普段は役に立たない記事をネットに撒き散らしている当ブログですが、たまには少しくらい役に立つ(かもしれない)ことを書こうと思います。

 

今回は「日本人がイタリア語を勉強するべき理由」というのを(簡単に)言語学的な視点から解説してみたいと思います*1*2

 f:id:k-lieux:20170720144623j:image

 

「イタリア語」は、その文化の浸透度合いに対して、あまり学ばれていない言語の一つです

第二外国語で「イタリア語」が学べるところが多くないことからもわかるでしょう。

第二外国語といえば、「韓国語」「中国語」「フランス語」「ドイツ語」「スペイン語」などが主流ではないでしょうか。

 

ピザとか、サッカーとか、自動車とか、

「イタリア」は我々日本人にとって馴染みがあるものであるにもかかわらず、

「イタリア語」を学んでいる日本人は、他の言語と比べれば圧倒的に少ないのが現状です。

 

確かにイタリア語は使う機会が少なくて、就活にもあまり役立たないという印象がありますし、その通りかもしれません。

ただよく考えてみると、一体どれくらいの人が仕事で真剣に第二外国語で学んだ言語を使う機会があるのでしょうか。

それに、仕事で使うとなると所詮第二外国語程度で勉強した言語はあまり使い物になりませんし、最近は、上で挙げた言語より、ベトナム語、インドネシア語、ビルマ語といったアジア圏の言語の方が需要が高いのではないでしょうか。

 

ということで、第二外国語といっても単位取得のため、または趣味程度で勉強している人が多いのではないかと勝手に思っております。

だったら、こんなにイタリア語は勉強しやすい言語だよ、ということを示して、もっとイタリア語に興味を持ってくれる人が増えたらいいなあ、という気持ちでこの記事を書いております。

 

それでは、日本人がイタリア語を勉強するべき4つの理由を、できるだけ言語学的視点から挙げていきたいと思います。

 

 

1.イタリア語の発音と日本語の発音は似ている

最初にして、おそらく最大のメリットだと思います。

イタリア語の発音の仕方は日本語の発音の仕方とよく似ています。

これはイタリア語も日本語もことばが母音で終わる「開音節言語」であるということに由来します。

これは英語と比べて考えてみれば明らかです。みなさんの大好きな「クリスマス」ということばを考えてみましょう。

 

[英語]

christmas

[日本語]

クリスマス

 

英語の「クリスマス」は簡単にいってしまうと、「クリス」と「マス」で分かれていて、カタカナで書いてしまうとわかりにくいのですが、"christ"と"mas"の二つの部分に分かれています。そしてそのどちらも"t"と"s"という子音で終わっています。

 

一方の日本語の「クリスマス」は"ku"と"ri"と"su"と"ma"と"su"でできています。全ての部分に母音が入っていますね。このことばが子音で終わるか母音で終わるかというのは大変大きな違いです。

日本人の英語の発音がうまくいかない理由はここにありますし、英語を話す人が日本人の「クリスマス」をうまく理解できない理由の一つもここにあります。

さて、イタリア語はどうでしょうか。イタリア語で「クリスマス」は"natale"です。「ナターレ」と読みます。"na"、"ta"、"le"で全て母音で終わっていますよね。というわけで日本語とイタリア語は発音が似ているというわけです。

 

発音はたいていの言語では実際の音を聞きながら反復練習をしなければなりませんが、日本人にとってはイタリア語は、日本語の直感に従ってそのまま発音すればいい言語で、かなり親しみやすいのです。

 

発音に関してはあまり心配がいらない言語、そう、それがイタリア語。

 

 

2.疑問形がつくりやすい

イタリア語にくみしやすい理由は、発音だけではありません。文法的な理由もあります。

そのうちの一つが、「疑問形」が簡単に作れるという点です。

 

皆さんはおそらく英語を勉強したことがあると思いますが、英語の疑問形の作り方は複雑だと思ったことってありませんか。

"You are a student"の疑問文は"Are you a student?"になり、"You have a pen"は"Do you have a pen?"になるといった具合に、be動詞と主語を入れ替えたり、よく分からない"do"を入れたり。そしてさらには文末のイントネーションを少しあげたり。疑問文一つ作るのに複雑な手順をたくさん踏まなければなりません。

 

一方のイタリア語は簡単です。"Tu sei uno studente(あなたは学生です)"は"Tu sei uno studente?↑(あなたは学生?)"で、文末のイントネーションを上げるだけ。

日本語の「あなたは学生?↑」と全く同じです。"Hai la penna(あなたはペンを持っています)"も"Hai la penna?↑(ペン持ってる?)"でオッケーです。

 

疑問文に関して心配がいらない言語、そう、それがイタリア語。

 

 

3.主語をいわなくてもいい

我々日本人がイタリア語を勉強するにあたっての三つ目のメリットが、「イタリア語は主語を言わなくてもいい」というところです*3

「主語」というのは、ここでは便宜上「文の一番はじめに出てくるやーつ」ということにしておきます。日本語で言うと、たとえば、「私は変態です」の「私」に当たるやつです。

 

さて、皆さんは英語を勉強をした時に、「主語を絶対いわなければならない」と教えられませんでしたか。つまり、"I am a student"を"Am a student"と言ってはいけないわけです。

日本語では、その場の雰囲気で主語がわかるのであるなら、言わなくても問題ありません。むしろ言わない方がいい、という言語です。

例えば、「君は学生?」と聞かれて、「はい、学生です」は、答えとして全く問題ありません。ここでは「はい、私は学生です」の「私」が省略されていますね。

 

実は、イタリア語も主語を言わなくていい言語です。例えば、"Io sono pervertio(イーオ ソーノ ペルベルティート;私は変態です)"というところを主語の"io"を落として"sono pervertito"といっても問題ありません。むしろ落とした方が自然なくらいです。

 

イタリア語と日本語では主語を省略していい理由が若干異なるのですが、ここでは、それがなぜかということは無視して、とにかく「イタリア語は日本語と同じく主語を言わなくてもいい」と理解しておきましょう。

些末なことのように思われるかもしれませんが、主語を言わなくてもいい日本語を話す我々からするとこの共通点は大変デカイです。

 
日本語みたいに主語を言わなくてもいい、そう、それがイタリア語。

 

 

4.語順が結構自由

 さあ、長くなりましてすみません。最後です。ここでは語順について話したいと思います。

イタリア語は英語と同じく主語-動詞-目的語という語順になる"SVO"言語です。

日本語は主語-目的語-動詞で、"SOV"言語です。

このあたりは皆さんもご存知なのではないでしょうか。

 

さて、イタリア語ですが、実は、SVOが基本語順でありながら、結構南の方言なんかではSOVという語順を採用することがあります

例えば「私はリンゴを食べます」を見てみましょう。

 

[共通イタリア語]

(Io) Mangio una mela. (マンジョ ウナ メーラ) (私) 食べます リンゴ

[南の方のイタリア語]

(Io) Una mela mangio. (ウナ メーラ マンジョ) (私) リンゴ 食べます

 

どうでしょうか。つまり日本語みたいに間違ってSOVで文を作ってしまっても、イタリア人はしっかり理解してくれます。

少し南の方言っぽくなりますが、それはそれで面白いのでむしろオイシイということで。

 

日本語みたいな語順もある、そう、それがイタリア語。

 

 

まとめると、

 

①発音

②疑問形

③主語

④語順

 

の(少なくとも)この4点において、イタリア語と日本語は似ている、ということになります。

ですので、学びやすい*4

 

 いかがでしたでしょうか。

気づけば全然言語学的でもなんでもなかった気がしますが、「イタリア語って日本語と結構似ている!」という気になりませんか。

私個人としては、他のヨーロッパの言語よりかなり親しみやすいと思うのですが、ぜひ皆さんも勉強してみませんか。

この記事をきっかけに、皆さんが少しでもイタリア語に興味をもっていただけたら、幸いです。

 

(追記:第二外国語にイタリア語を選択するメリットについて書きました)

 

www.oumasan-itmka.com

  (追追記:この話を親友のFくんにしたところ、次のような反論が返ってきました)

 

www.oumasan-itmka.com

 

*1:全然言語学的じゃないじゃないかという批判は甘んじて受けます。

*2:イラストはHさんからのもらいもの

*3:正確には、日本人ではなく日本語母語話者。

*4:第二言語習得に詳しい方からすれば、何を言っているんだこのスットコドッコイ、と言われかねませんが。